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    3月2日 第2524例会 |

    3月2日 第2524例会

    会長の時間            長谷川会長
    私が1回目の会長を務めた2010年~2011年度の3月11日に東日本大震災が発生しました。
    未曽有の災害の中、義援金を贈ることだけではなく、私達豊中南ロータリークラブも何か出来ることは無いかと思っていた時、台北士林RCの友好クラブである2520地区(岩手・宮城)北上西ロータリークラブの佐藤さんから、台北士林と北上西と豊中南でロータリー財団のマッチンググラントを利用した大船渡漁協へ軽トラック5台を寄付する事業を手伝ってくれないかと打診がありました。総額500万円の予算です。
    出来ることは何でもしますと答え、早速ロータリー財団への申請書を作成し、6月には軽トラック5台が手配できた連絡が来ました
    6月25日に軽トラック贈呈式のため、古澤元会員と岩手花巻空港に到着し、北上西RCの会員と合流し、翌26日北上市から大船渡漁港へと車で向かいました。
    震災から3カ月半くらいしかたっていないので、太平洋側に進むにつれて、道路の左右に瓦礫の山が現れ、車が通れるようになっただけで、いたるところに震災の爪痕が残っており、車窓から見える景色は左側の平地の建物はほとんど残ってなく、右側の山の斜面には、はっきりと津波が到来した時の形が残っており、災害の恐ろしさを目の当たりにして呆然としました。
    途中奇跡の1本松を見ながら、大船渡漁港に到着しましたが、港に大きな船が座礁したように半分陸に上がっているのを見て驚きました。
    大船渡漁港事務所の2階で贈呈式典が行われ、2520地区のパストガパナーや陸前高田ロータリークラブの会長をはじめとする近隣のロータリークラブのメンバーも数人出席しておりました。参加者全員で海に向かって献花した後、北上西RC会長の挨拶があり、その後私の挨拶の後、大船渡漁協岩脇組合長は「震災から3カ月以上たっても国からも県からも、一円も義援金は届いていない、今日こうして台湾や大阪の人からもらった車は涙が出るほどうれしい」とおっしゃり、「私はロータリークラブというのは聞いたこともなかったが、私もロータリークラブに入会します」と宣
    言されました。
    その後本当に近隣のロータリークラブに入会さ
    れたそうで、この話に感動した2520地区のパストガバナーの記事がロータリーの友に大きく掲載されました。
    缶ビールと弁当のささやかな宴会の後、岩脇組合長と海を眺めている時、組合長は「すべて流されてしまったんだよ」とつぶやかれました。
    その心の悲しみは私の胸に染み込みました。
    その夜北上市のホテルに戻り、私達と北上西RCメンバーとの懇親会が開かれ、夜遅く迄お酒を酌み交わしました。
    翌27日朝に岩手花巻空港に行き、売店で昨日の事業が掲載された地元新聞2紙を購入し、大阪へ戻りました。
     そしてその年の秋、大船渡漁協より大量のさんまが事務局に届きました。もう漁が出来るようになったのだと思い、軽トラックが漁港を駆け巡る姿が目に浮かびました。

     

     

     

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