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    【熊野古道】 10月18日 第2112例会 |

    【熊野古道】 10月18日 第2112例会

    皆さん、こんにちは!

    今日は、われわれの大先輩・チャーターメンバーであられる田原名誉会員がお越しになられ、後ほど卓話を頂くことになっております。今年の新しい企画としまして、卓話に名誉会員にも参画して頂き、例会を盛りたてていただくことになりました。田原さま、お忙しい中おいで下さり誠に有難うございます。宜しくお願い申し上げます。

    さて、今日は、熊野古道のお話です:

    お手元にございます熊野古道の地図をご覧下さい。熊野古道は熊野三山(本宮大社、速玉大社、那智大社)へ通じる参詣道の総称です。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産(日本では12番目)に登録されました。このような「道」が世界遺産になったのはスペインにあるキリスト教徒の巡礼路「サンティアゴへの道」についで世界で2例目です。

    熊野三山周辺は日本書紀にも出てくる日本屈指の自然崇拝の聖地であり、熊野詣は10世紀、宇多法皇や花山法皇の熊野行幸がその始まりと言われています。そして11世紀末、白河上皇の熊野行幸をきっかけに京の貴族の間に熊野詣が盛んになったと言われています。江戸時代には伊勢詣でと並んで、広く庶民にも熊野詣が流行り、「蟻の熊野詣」とその賑わいが伝えられています。明治維新後、神仏分離令の余波もあり熊野詣の風習も殆どなくなりましたが、戦後、平和な時代の中で、パワースポットを求めての熊野詣が形を変えて復活しつつあるようです。

    熊野三山への道は、紀伊路~中辺路、紀伊路~大辺路、伊瀬神宮からの伊勢路、高野山からの小辺路、吉野からの大峯奥駈道等があります。

    私は、歴史・街道歩きの趣味もあり、熊野古道を何度か歩きました。紀伊路、大辺路は距離も長く昔の面影も薄れ、敢えて行っていませんが、中辺路、伊勢路、大峯奥駈は最近10年で走破し、今年は高野山から70kmの小辺路に挑戦しています。

    大峯奥駈道は修験道の開祖役行者が開いたと言う全行程170km全てが険しい修験の道であり、一般のハイカーが手軽に行けるところではありません。私は専門ガイドについてもらい何回かに分けて走破しました。標高1000-1700mの山々の尾根歩きは、上り下りの連続で、それはもう苦しく、厳しい修行そのものでしたが、行く度に心が洗われるような気がしました。

    中辺路は熊野詣を昔のままに味わえる素晴らしい古道です。あの後鳥羽院・藤原定家・和泉式部も通った道です。特に秋は、驚くほど静かな山道を踏みしめる落ち葉の音を胸に受け止め、生かされている自分を感じる道です。

    何れにしましても、熊野古道は自らが行かねばパワーが戴けないところです。クラブの例会も熊野古道と同じくパワースポットになることを願いまして、会長の時間とさせて頂きます。ご清聴有難うございました

     

     

     

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