【七福神と八仙人】 1月17日 第2123例会
皆さん、こんにちは!
去る9日、服部天神の豊中えびす祭に“福男”として参加してきました。地元有力会社、各種団体の代表十名ほどが陣羽織を着て福餅授けをしました。山本榮さんも福男で来られてました。陣羽織がよく似合い、生身のえべっさんの様でした。ロータリークラブで参加した福男はこれまで豊中南のみでしたが、今回、豊中RCの関谷会長が福娘ならぬ福男として初めて参加されました。前恵比寿の9日でしたが多くの老若男女で大変な賑わいでした。
“恵比寿(天)”(えべっさん)は、古くは「大漁追福」の漁業の神、そして海運の神様で、時代と共に転じて「商売繁盛」や「五穀豊穣」の商業や農業の神にもなりました。“えべっさん”は通説によれば、伊耶那岐・伊耶那美の第一子、蛭子命で、生来、醜かったので海に流され摂津の国に流れ着き漂着神となったと言うことです。西宮神社が恵比寿さまをお祭りする神社の総本社とされているのも何だか納得できます。
七福神は、“恵比寿(天)”以外には皆様もよくご存知の“大黒天”、“毘沙門天”、“弁財天”、“福禄寿”、“寿老人”、“布袋(尊)”がおられます。ところが、国籍と言いますか出身ですが、“えべっさん”が唯一の日本国籍で、他の6名は外国出身で、“大黒天”、“毘沙門天”、“弁財天”の3人がインド、“福禄寿”、“寿老人”、“布袋”の3人が中国とのことです。
七福神に似た神様が、中国にもあります。「八仙人」という8人の仙人です。八仙人は道教の流れを汲んでいて、8人がそれぞれ異なる法器(神通力)を持っており、目出度い神様、邪気を守る神様などと、大衆より根強い信仰を集めています。中華料理店にも八仙人の絵などが日本でも掛けられているところもあります。
ただ、日本の七福神と異なる点は、8人の仙人の出身と言いますか階層が老、若、男、女、冨、権力、貧乏、卑賤などを代表しており、社会の各階層、あらゆる生活状態の人々を包括しています。
中国に「八仙過海、各顕其能」と言う諺があります。東海にあるという仙境の蓬莱山で竜華宴(仙人の宴)に参加するとして、八人の仙人が夫々の神通力を活かした方法で海を渡ると言う意味ですが、“各自がその本領を発揮、切磋琢磨する”という諺(上の句で表現)として定着しています。
山東省の煙台地区に蓬莱という町があります。この地から八仙人が海へ渡ったと言われています。私が山東省の青島に駐在していた時に、八仙人が出発したと言われる処を訪れたことがあります。ここは断崖絶壁で、そこから海の蜃気楼がよく見られる場所です。私が行きました時には、蜃気楼は出ませんでしたが、如何にも、仙人が出立したごとき幻想を感じました。八仙人が目指した“蓬莱山”は日本だという説もあります。
こうお話しているうちに、専門職に裏づけされた超我の奉仕がロータリアンであるなら、ロータリアンは正に七福神や八仙人のミニチュアではないかと何だか思えてきます。我々がこのような仲間を増やし、それぞれが本領を発揮して、社会に役立って行ければと思いまして、会長の時間とさせて頂きます。有難うございました
掲載日:2013年5月26日 | 目次:会長の時間(過去)に戻る