9月25日 第2204例会
遊びに就いて、どの様に勤勉仕事熱心といわれる人でもその内に、程度の差こそあれ必ず遊びの部分という事柄は有ると思います、またその遊びの時間は人が生きていく為の必須の条件と思います。
では遊びとはなんでしょう。辞書によれば遊ぶことと一番に出ています、その他色々出ていますが、仕事以外の事のようです。(大辞林)
この遊びの効能として、まず考えられるのは精神面の事が多いと思いますが、肉体的にも疲労回復など多くの利点が考えられます。
古来より、遊びに関し有名な文章が沢山有ると思いますが、ここに私の好みの文章を二つ例示します。
一つは後白河院撰による歌集「梁塵秘抄」のなかの歌(今様)で、遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子どもの声きけば わが身さえこそゆるがるれ。(新潮日本古典集成 梁塵秘抄 榎 克郎 校注)の歌詞です。
意味は、歌って遊ぶ子供の声を聞いていると、この様な事がしたい為に人は生まれて来たように思われる、聞いている大人の自分も自然と体が揺れてくるようだと、解説してあります。
いまもう一つは、著者、池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」で主人公の独白に人は良いことを沢山するけれども、隠れて悪いことも少しはするものだと言わせているのが有ります。
この二つの事は私の、都合のよい解釈による所が大きいのですが、人にはやはり遊びの部分が大切な事だと感じています。
仕事の場面では仕事に、遊びの場面では遊びにと、どの様な場面でも其の事に真剣に取り組むことが結局一番重要な事と考えています。
1回限りの人生、少しでも楽しく暮らしたいものです。
掲載日:2014年9月25日 | 目次:会長の時間(過去)に戻る